道ログ2

群馬県在住のおじさんがブログを書く

はあちゅう、セクハラ、metoo運動、そして。

数日前にBuzzFeedで記事に取り上げられた、はあちゅうさんが元上司に受けたセクハラパワハラの告白。

metoo運動に賛同して、はあちゅうさんは思い切ったということらしい。

BuzzFeedの記事は読んだけれど、はあちゅうさんの直接のものは読んでいないんですけど。でもはあちゅうさんは、BuzzFeedという第三者にお願いしたので、そちらを窓口にしてもらいたいようなことを言っていた。

そりゃ、過去に受けた暴力の傷。何度も自分で思い出したくも語りたくもない。その度に心臓は激しく鼓動するし変な汗も出ると思う。それが傷だ。

今回俺は初めて目にしたmetoo運動とはどんなものか、以下の記事になんとなく書かれている。

 

セクハラ被害の声を上げる「#MeToo」運動が全米に。9歳、16歳で暴行されたスターも | 女子SPA! | ページ 2

 

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 セクハラ被害にあった人たちが、単に“MeToo”と書くことで、世間にこの問題を訴えかけることができるのでは――。そんな提案を友人から受けたアリッサは、SNS上で「#MeToo」キャンペーンを展開。「性的な嫌がらせを受けたことがある人は“MeToo”と書いてリプライして」とツイートしている。

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セクハラという言葉が世間に取り沙汰されて数十年になると思うのだけど、ようやくそういう認識を持つ人間が企業のトップになれるような時代になってきて、これからセクハラをほんとうに無くしていこうと、特に若い女性に影響力のあるはあちゅうさんがんばったな、という思いがあった。

この話は朝の羽鳥慎一モーニングショーでも取り上げられて、早くもテレビで取り上げられて、はあちゅうさんよかったなーと思った。

はあちゅうのことはネットで何度も目に飛び込んできて、イケダハヤトさんともどもにとらえていたけれど、よもやテレビではあちゅうの年齢を知る日が来ようとは。

 

しかし自体は思わぬ方向へ転換する。

はあちゅうの活動場所はネットだから、「一部のネットユーザーが」という枕詞は必要なく、一部の人間がはあちゅうを叩き始めた。

もともと炎上芸人であるはあちゅうさんは、叩かれることから仕事が始まる。だから叩きやすいことを言い続けてきているので、アンチが多く、要は嫌われている。

だからこそ当初「はあちゅうのことは嫌いだけど今回は支持する」というスタンスの人が多かったような気がする。

それだけ今回のBuzzFeedの記事は重く受け止められているのだ。

ネットユーザーの多くは「誰が言ったかではなく何を言ったかだ」とか言い続けてきた。そして、過去の発言と現在の発言が一致しないことを自ら恐れる。

だからこそ「はあちゅうは嫌いだが」と前置きするのだ。それをしないで「支持する」と言うと「お前あれだけはあちゅうのこと叩いてたやんけ手の平返しかよ」と突っ込まれてしまうからだ。

実際のところ誰もそんな突っ込みを入れてくることはないのだけれど、常にツッコミどころを探している熱心なネットユーザー様は、見えない突っ込みに怯えながら今日も自分の言質を守ろうと必死だ。

ネット上で人気ライターであるヨッピーさんが「嫌いだとかいう前置きはこのタイミングで言わなくてもいいだろう」という記事を書いたが、ネットユーザーの特性なので、致し方ないのではないかと思ってしまった。

 

時あたかも勝間和代さんがはてなブログに引っ越しをしてきたこのタイミングに、はあちゅうによる捨て身のセクハラ告発とmetoo運動。

この運動が日本で広がりを見せて、置換に怯える学生さんや、会社が怖いと思ってしまう若い社会人たちが、ほんのちょっぴりでも楽に過ごせるようになればいいなと思った。著名人から発せられるタグであればいいし、元はハリウッドスターが始められたということなので、日本ではAKBグループの卒業生や現役の子たちあたりが、metoometooやってくれたらおもしろいのに、とか思ってしまったが、どうやらこの運動、日本では広まりそうにない。

 

はあちゅうが叩かれたことで「セクハラ被害を訴えた被害者が攻撃されている」と今朝の羽鳥慎一モーニングショーでも残念がられていた。

それは正しくもあり、それだけでは説明不足ではないかと残念な気持ちで見ていたのだけれど、正しく言えば「セクハラ被害を訴えたので加害者を攻撃しよう」「でもこいつもセクハラしてるやんけ。お前もダメだぞ」ってことなんだと思うんですよ。

過去の発言を掘り起こして「お前も童貞あざ笑ってたやんけ」ってやってるわけじゃないんですよ。いや、それはそうなんですけど、それに対してリアルタイムで「でも童貞ってー」っておかしなリアクションしてるから、「こいつダメだ」ってなってるわけです。

 

はあちゅうが今回語ってくれた内容だけでもおぞましいもので、おそらく心と身体の傷は深く大きいもので、本当に辛かっただろうと。

それはそれで、はあちゅうは守られるべきだしケアされるべきだし、加害者やそういったことを見逃してきた会社は糾弾されるべきだと思う。

だからこそはあちゅうは「BuzzFeedさんに頼んであるので私からは語りません」と言ったと思うんだけど、電光石火であの発言でしたので、そりゃ、「お前のことは嫌いだが支持する。だがやっぱり嫌いだ」と言わせてしまうんだと思うんですよ。

黙るべき所は黙る。ネットを深く知っているはずのはあちゅうが、それをしないのかできないのは知りませんが、とにかくこれはまずかっただろうと思うところです。

 

そこにヨッピーさんが言及したんだけど、はあちゅうを攻撃した人に対する反論記事にしかなってなくて、metoo運動を利用してセクハラパワハラを減らしていきたいという前向きさが感じられなくて、これまた残念なことに。

 

それと、深津さんという人が

「私的には、今回の問題でようやく業界の闇にメスが入って、多少は健全になるかなぁと思ってたのですが…どうやら大山が鳴動するだけになりそうです。」

と仰っていて、ああ業界の話にしちゃうのかと、少し残念になりました。

 

metoo運動を使ってセクハラパワハラ被害を少しでも減らしたい、と賛同するか、metoo運動が流行っているからうまいこと利用したい、とするか。

 

なんとなくそんなことを考えてしまう、一連の流れです。