群馬県という関東地方という東北
久々の更新であることをいちいち冒頭に述べる必要がないほどに、個人零細ブログが寂れてきておりますがいかがお過ごしでしょうか。
このままブログを更新することなど一生ないのではないかと思い始めたりしていましたが、このように更新の意識を持たせてくれた氏に感謝しつつ筆をとります。
過日電車に乗っていたときの話です。
俺は毎月仕事で小田原の方に出かけています。日帰りで。
一人で小田原方面に出かけるので、交通手段をどうするのかってのはそれなりに問題です。
さて問題です。あなたは群馬県東部に住んでいます。そのあなたが一人で小田原に日帰りするとして、どのように行きますか? なお、曜日は土曜か日曜とします。
1.新幹線
3.自動車
4.JR在来線
答えは、4番。在来線を乗り継いで行きます。
なぜなら、土日祝日限定の切符「休日お出かけパス」があるからです。
栃木県の足利駅から、埼玉、茨城、東京、神奈川辺り、そして小田原まで一日乗り放題2670円という切符なので、それを利用します。小山から小田原までは上野東京ラインで乗り換え無しで行けます。そして普通車グリーン券を購入すれば(片道780円)、快適な旅であります。
「貧乏くせえ」
と思うかもしれませんが、実は新幹線を利用しても時間的にはあまり変わらないはずです。小山駅で新幹線に乗り換える時間、そして東京や品川で新幹線に乗り換える時間と、こだま号の本数の少なさを思えば、新幹線利用も「時間がかかる」のです。
いやまあそんなことはともかく。
俺は夏休みの土曜日、上野東京ラインのグリーン車に乗っていたのです。
時刻はまだ午前中。
俺の前にはサラリーマンと思しき5~60代の男性3人組。休日らしい服装で、ビールを開け、ゴルフか野球の話で盛り上がっていました。
俺はそんなことに興味もないのでケータイをいじってつまらないものを見たりしていたのですが、ふと、その男性たちの話が聞こえてきました。
「卓球の福原選手が通っていた青森山田高校は、宮城県だよなあ。」
一人の男性が少し大きめの声を出しました。俺は内心「いや青森だろ」と思いました。
当然、他の2人の男性も「いや、青森ですよ」と言いました。そりゃそうだろ。
しかしその男性は、何かをどこかで勘違いしているらしく、青森山田高校は仙台にあると言い張るのです。だから、宮城県だろうと。
いや確かに仙台市は宮城県です。だから、青森山田高校が仙台市にあるならば、「青森山田高校は宮城県」です。
その男性は「だからほら、青森山田は宮城代表じゃないの」と言いました。
どうやら甲子園の話題のようです。
「いや昨日仙台育英が試合してただろう。宮城代表は「仙台」育英高校だろう」と俺は内心思いました。
そこで他の2人の男性は「めんどくせえ」と思ったのかもしれません、2人とも仙台育英高校について触れませんでした。そして青森山田宮城説氏は、「いやそうだよ仙台にあるんだよ青森山田はね」と独り言のようにつぶやいて、その話は流れました。
俺は、なぜこの、それなりに野球に詳しそうな男性が、「青森山田高校は仙台にある」と思ったのだろうと考えました。普通に考えれば、宮城県に青森山田という学校をつくろうとしないでしょう。しかし彼の中では、誰かが、青森山田という名前の学校を宮城県に作ったのです。日大ナントカ高校が各地にあるように、智辯学園が奈良と和歌山にあるように、青森山田高校も姉妹校が仙台にあると思ったのでしょうか。
そうかもしれませんが、しかし、俺は、その弾性は、ダルビッシュかオコエ選手が、青森山田高校出身だと信じているのじゃないかと思うのです。
「東北の方で野球の名門校」という、そのくくりで、そういえばダルビッシュ有投手やオコエ選手が東北だったな。そうか。彼らは仙台出身だ。東北の強豪校、青森山田高校、それは仙台にあって宮城県代表に違いない、と思ったのではないか、と仮設を立てました。
しかしそれでは仙台育英高校の立場がまったくありません。ゼロどころかマイナスです。よしんば今年の宮城県代表が仙台育英高校でなければ、その可能性も考えられますが、仙台育英高校が活躍している甲子園を横目に、「青森山田高校は仙台にあるから宮城県代表である」というロジックは、いかにも乱暴だと思うのです。
そこで俺は考えることをやめました。ムダだ、と思ったからです。
そして俺はその男性たちの大きい声を意識から外そうと思ったのですが、その男性、いや、おっさんはとんでもないことを口走ったのです。
「まあ今年は東北勢が強いよね。ほら、前橋育英もいいよね」
おいこらジジイ。やんのかコラ。フュージョンすっかコラ。あ?
この場を借りて改めてご連絡申し上げますが、
群馬県は関東地方です。