道ログ2

群馬県在住のおじさんがブログを書く

俺たちジブリ世代

 加藤鷹がAV男優を引退すると発表したそうです。まだ現役だったとは驚いた。おはようございます。

 ジブリの新作映画風立ちぬが話題だ。
 思わぬ方向からのツッコミで。禁煙学会が「あのシーンでタバコ吸わすのっておかしくね?」みたいな苦言が呈された。

  映画「風立ちぬ」でのタバコの扱いについて(要望)

 まあ、言いたいことはわかるし、いちゃもんつけてるとかそういう類のもんなんじゃないと思う。大体、この手の啓発や活動をする団体にとってはこうした意見なり要望を出し続けることも大切な手段だからだ。ただし、それはいつしか目的と化してしまうことが大いにあって、今回のそれはあくまでも手段であると思いたいところだ。
 禁煙学会としては存在自体の知名度を上げたい思いはあるし、旬のものに対応していくことは本来の活動目的からしてみても、先方の影響力ということを考えれば当然だ。誰も注目しないすなわち影響力のないものに対して要望を突きつけたところでそれは意味のない行動でしかないわけで。

 さて俺が気になったのはここなんですけど

事実、公開中のこの映画には小学生も含む多くの子どもたちが映画館に足を運んでいます。過去の出来事とはいえ、さまざまな場面での喫煙シーンがこども達に与える影響は無視できません。

 まあ、暴力映画が若者の暴力を助長するとか、ミスコンを開催するとブスが生きづらくなるとかそう言った論調と同じだと思うんですけど、これはでも、俺は通用しない話だと思うんですよね。
 だって子供達って、色々な作品見ますよ。この映画を見ている子供たちが何歳ぐらいなのか知りませんけど、ドラえもんだって観るだろうし、もう恋愛ものだって見るかもしれない。そうすりゃやっぱり友達と助け合うチカラとか愛とか正義とかも十分に作品から学んでるはずですよ。
 今の若い人、未成年の学生さんたちってそんなにタバコ吸わないでしょう? いくら映画の中で未成年の学生がタバコ吸ってたって、現実の学生さんが吸ってなきゃ子供達だって「カッコイイ」といはそうそう思わないし、みんなが吸ってないだからカッコイイなんていう思考の奴にはなにをどうしたって道を踏み外すだけなので放っておくしかない。

 だから、ここで子供たちへの影響が無視できないということを持ち出したのは俺は失敗だと思う。それは「関係ない」話になっちゃうよね。と。
 過去、みんながタバコを吸っていた時代があって、時代を経てその時代を描いた作品を作るときにタバコの描写をやめるということは、それは、俺たちが今生きている時代の何かが、将来ゆがんで伝えられてしまう可能性をうむわけで、俺はそういうのは好きじゃない。
 近い将来、タバコは黒歴史になるかもしれない。でも、タバコを吸っていた時代のことを隠したり、目を背けたりするのは俺はやっぱりダメだと思う。

 だから、作品を作る側は気にすることなくやればいいと思うし、それに対して自分たちの目的に沿った要望を出していくこともどんどんやればいいと思う。それに対してどちらを支持するのかをそれぞれが明確になるまで考えて、作品を支持するなら見ればいいし、反対を支持するなら見なければいいし。そういうことだと思う。

 さて、ジブリ世代である。
 俺は風の谷のナウシカ派。原作派です。これはもうここでも旧ブログでもそれ以前にもお手紙でも何度も言ってきているので掘り下げないけど。小学校高学年の時に映画風の谷のナウシカにはまって、当時3巻まで発売されていたコミックを買った。毎月徳間書店の新刊を本屋でチェックしてたけど、7巻で完結を見たのが俺が大学生のときだった。長かった。
 原作派の俺は、映画しか見ていないナウシカ派の人とは話が合わなにので、現実世界ではあまりナウシカの話をしたことがない。いや、ナウシカのことは置いとく。
 それからラピュタ、トトロと、スタジオジブリというものが作り出すアニメ映画が日本中で大ヒットした。そういう時代に思春期を生きてきた。ラピュタもトトロも好きだよ。
 実は紅の豚も好きだ。一人で映画館に見に行った覚えがある。高校生だったかな。なんかすげーグッときた。かっこよかった。

 そのへんまでだ。それ以降はほとんど興味がない。
 もののけ姫が流行ったのが23歳とか24歳くらいだったか。あまりに話題なので無理して映画館に行った。がっかりした。ナウシカ原作派の俺には「なんだ、これ、ナウシカやんけ」としか思えなかった。
 結婚してしばらくすると千と千尋の神隠しが話題になった。アメリカでなんとかという賞をもらってそれを辞退したのも愉快だったし、武田鉄矢がラジオでハリーポッターをボロカスに言いながら千と千尋をベタ褒めしたのを聞いて、見てみた。「なんてスケールのでっかい日本むかしばなしだ」と思った。これが海外で評価されるはずがないな、と思った。これこそ日本人が見なければいけない映画だと思った。
 それくらいだ。
 大好きな上々颱風が音楽を担当したという平成狸合戦ぽんぽこもテレビでやった際に見ようと思ったが、いろいろな点が受け付けなくて見ることができなかった。なんだありゃ

 そもそも俺は映画を見ない。
 好きな映画をあげろと言われると、Shall we ダンス? 、風の谷のナウシカプロジェクトA あたりしか思いつかない。
 直近で映画館に足を運んだのは何年か前、子供を連れて行ったポケモンだ。近所のGEOでDVDが80円でレンタルできるのだけど、特に見たいと思ったことがない。
 じゃあなんで俺が今ジブリについてうるさいことを言っているのかといえば、風立ちぬというのがどんな映画なのか知らないが、いくらなんでも騒ぎすぎだという、そういういちゃもんがつけたくて今日は書いてみた次第である。
 「タバコ吸わすな」とかいうよりよっぽどめちゃくちゃな話だと、自覚している