道ログ2

群馬県在住のおじさんがブログを書く

レンタカー初めて物語

 父がレンタカーを借りることになった。家族揃ってはじめての経験で、なにも手がかりがなかった。
 俺は友人の旦那さんがそういえば某レンタカー会社にお勤めだということで、「聞いてみる」と言った。
 で、聞いてみた。
 「旦那さんの会社のレンタカー屋さんは群馬にはないねんて。」
 あちゃー。というわけで自力で探す。

 とりあえずネット検索。うーん。意味わからんが、とりあえず近くにいくつかのレンタカー屋があることがわかった。一ヶ月以上の時間があるので直接行って話しを聞いてみようと父と決めた。
 で、先日行ってきた。
 とりあえず3件まわって条件や対応を見て決めようと思い、父と次男を連れてレッツゴー。

 まずは一番近くのレンタカー屋さん。
 駅の北口にあるほったて小屋のようなレンタカー屋さんだ。そもそもこの車文化の地域では、ほぼ車は一人一台持っているので、出かける際にレンタカーを地元民が借りることはないし、過疎化の進むこの街に仕事で遠方から来る人も少ない。
 つまり、レンタカーという文化はこの街には根付いていない。
 で、話を聞いてみた。
 家「天理教こどもおぢばがえりに行くので、10人乗りの車を借りたいのですが。7月の末に4日間。」
 レ「ああ。このグランドキャビンだね。4日間ね。」
 家「あ。でもあれか。朝早く出るから、前日から借りて、帰りも遅くなるから翌日まで借りてるってことになっちゃうんですよね。実質4日なんだけど、5泊6日、みたいな・・・」
 レ「んー。まあ、そうなんだけどね。。。 まあ、前の日の夕方来てくれれば、内緒で翌日朝からってことにするよ。帰りもまあ、内緒だけど、夜車そこに置いといてもらって、次の日の朝に鍵を持ってきてくれれば。まあ、内緒だけどね。」
 家「え。。。 そんなんできんすか?」
 レ「まあ、ほんとはダメさね。」
 家「はあ。。。 で、料金は。。。」
 レ「ああ。この車だと、初日が26,500円、後一日15,000だから・・・ 保険入れて84,000円だね。」
 家「はあ。。。 あの、天理教割引ってのはないの?」
 レ「ん? そんなのはないねえ。」
 家「埼玉とかだと、トヨタレンタカーで天理教割引やってるんだって。」
 レ「んー。 聞いたことないなあ。」
 家「あ。でもあれですよね。ネットで予約すると一割引なんですよね。」
 レ「ああ。うん。そうだねえ。」
 家「じゃあ、もしお願いするってことになれば、ネットで予約してから改めて申し込みに来ればいいわけですね?」
 レ「んー? まあ、その時はネットで申し込んだってことにすればいいからね。。。。 そうすると。。。 76,000円になるよ。」
 家「申し込んだことに、する。。。?」
 レ「まあ、内緒なんだけどね。」
 家「ごめんなさい。理解が悪くてごめんなさい。じゃあ、たとえば今ここでお願いしますって言っても、一割引きになるってことでいいんです?」
 レ「まあ、内緒さ。」

 俺「おい。。。 けっこう安いような気がするぞ。どうする?」
 父「ここいいなあ。。。 近いし、歩いて来られる。。。」
 俺「(なんかもう何店舗も行くのめんどいな)決めちゃうか? こんな融通利かせてくれるなんて、大手じゃ考えにくいぞ。」
 父「そうだな。ここなら犬の散歩のついでに顔見に寄れるし。。。」

 家「じゃあ、お願いします。」
 レ「待ってよ。聞いてみないとね。あいてなきゃ貸せないし。」
 レ(電話する。。。)「あいてるって。じゃあ、その日に」

 俺「ちょ。待ってください。なんか、申し込み書の控えとか、申し込みに当たって免許証とか必要なんじゃないんですか?」
 レ「ああ。そうなんだけど、今日やってく?」
 俺「で、できれば。。。 免許証と保険証両方ありますし、当日はあなたはいらっしゃるんですか?」
 レ「ああ。じゃあ、コピーもらって。 うんとね。25日は、うん。俺いるし、ああ。いなくても紙書いておくからだいじょうぶだよ。」
 俺「はあ。。。 じゃあ、当日の前に改めてもう一度確認のお電話させていただきますね。 お金は当日受け取りの際でいいんですね?」
 レ「ああ。前金でもらいますよ。」

 もう、俺は心配で心配で、でも、父はこういうところのほうが安心して任せられるようなので、まあ、借りるのは俺じゃないし、父のやりやすいようにした。
 郵便局も、歩いて行ける本局より父は、逆方向にある小さな郵便局に行く。「この方が親切だ。」と。元サービスマンとしては耳の痛いところだ。的確な今のサービス業界に対する批判に聞こえる。

 ただ、正直心許ないのも事実としてあって、帰り際父に「ここの電話番号控えておきなよ。かならず一週間まえくらいに電話して確認しなよ。」と言った。
 すると父は、お店のおじさんに
 「じゃあまた、犬の散歩の途中にでも顔見に寄りますよ。」
 と声をかけていた。

 ぐうの音もでないほどの、「よい接客をできるで賞」を総なめにした俺の完敗だった。
 
 そんなこんなで、結局トヨタにも日産にも行かず、最初の一店舗でレンタカーを借りることが決定した。

 大手には大手のよいところがあり、小さな商店にはそれなりのよさがある。選ぶのは客である。
 とか言うとまた、サービス・ホスピタリティ論になってしまうのでやめるが、そんなこんなで意外にもあっというまにレンタカーの申し込み手続きは済んだ。

 レンタカーってもっとギスギスしてるのかと思った。一歩間違えば犯罪に使われる「道具」どころかそのまま「凶器」にもなり得るものだから、携帯とかよりももっともっと契約の審査とかあるのかと思ってた。
 ただ、逆に「ただ車を貸しただけ。」という風に割り切って考えれば、「その車をどう使おうが、契約にのっとって貸し出した側は責任を負わない。」という理屈もわかる。なぜならば、自動車運転には免許があるからだ。携帯電話には免許は必要ない。
 ただ、確認不足だなと思ったのは、保険の内容だ。仮に車をぶつけちゃったりしたら、保険加入したから2万円とは言われた。が、たとえば事故とか、同乗者傷害とか、もらい事故で全損とかってなった場合にはどうなるんだろう。とか、借りた車がエンジントラブルで途中で止まっちゃったりしたらどうするんだろうとか、そういうことはなんら確認してこなかったなあと。もと怖いのは、たとえばブレーキが利かなくて事故の加害者になってしまったりした場合などの補償とか。因果関係が明らかになった場合には保険でまかなわれるのかどうか、とか。
 10人も人を乗せて600キロも移動するわけだから、なんらかのトラブルがあっても不思議はない。そういう意味では、やはり保険内容を今一度確認しとくべきかもしれない。