道ログ2

群馬県在住のおじさんがブログを書く

駐車スペースに車を停めないのは非常識か

http://d.hatena.ne.jp/nakamurabashi/20100210/1265810269

 店なんてものをやってると色々な人がやってくるわけで、特に(かどうか俺は俺の店以外のことを知らないのでわからないが)客層がピンキリのうちらの業界はバラエティに富んでいるんじゃないかと思う。
 ピンキリってのは、客層が老若男女、国会議員からヤクザ屋さんまで色々な人が使ってるものであるということね。

 店で田舎で郊外なので、ほぼみんな車で来る。車社会の街で一人一台が普通の世界だから、みんな車で来る。
 店の前には駐車場がある。面積としてはうちの店はかなり大きいほうで、ただ規模としては小さい。
 駐車スペースは10台以上あるんだけど、たまに、車を駐車スペースに停めない人っているんだよね。
 俺はそれについて非常識だなあと思ってしまうし、その時点でがっかりしてしまう。
 店の目の前、10mも離れてるわけじゃないその駐車スペースに車を停めず、店のまんまえに横付けして、お店に入ってくる人。

 それぞれの感覚があるから「けしからん」と言うつもりもないが、俺としてはがっかりするし、サービスを提供するに当たって意識は低下する。ちょっと頼んどいたものを取りに来ただけとか、ほんとにすぐ済む用で店に客も誰もいないしってんならまだわからなくもないんだが、結構それなりの用事で、時間もそれなりにかかることがわかってても横付けで降りてこられると、ほんとにがっかりする。特に、それが子供連れとか家族連れであったりするとほんとに嫌だ。

 腹が立つとかじゃないけど、イライラする。別に「駐車スペースに車を停めてください」なんて書いてないよ。そりゃそうさ。「そんなに駐車スペースに車停めてもらいたいなら書いとけよ」って言うような人とは話しをしようとは思わないし。

 営業に支障が出るとか、そこに駐車されると危険とかそんなことはないよ。ただちょっと他の車にとっては邪魔だろうが「だからやめろっつってんの」って話しじゃなくて、俺はそういう感覚が嫌いだということ。
 サービスを提供する側も人間なので、やっぱり好き嫌いとか相性のいい悪いってのはあるし、そんなもんは当然で、だからこそ、サービスを受ける側にもそれなりの感覚って必要なんだと思っている。

 
  ※とか書いていたら客とサービスについて思っていることを書きたくなったので以下に書く。


 ぶっちゃけて言ってしまえば「お客様としてあつかってもらいたければそれなりの振る舞いが必要だろ?」ってこと。それはもちろん仕事を離れた時の俺にも当てはまること。サービスってやっぱり受け側と提供側は対等じゃないといけないんだよね。気持ちよくサービスを提供させてこそ、お客様になれるんだよ。
 よくさ、「こっちは客だよ?」って耳にするよな。そんなもん「わかってますよ」で終わりなんだよ。
 もっと言うと、客側にも「よいサービスを提供してくれるところ」を選ぶことが必要になってきている。
 今いろんなところでサービスは質が低下してると思う。たぶんどこも現場は疲れきっているんじゃないかな。特に小売とかさ。というか特に俺が疲れてるからかもしれんけどね。でも求められるサービスの質は上がってきているし、人は増えないし、扱う商品が増えそれに伴い知識やスキルも求められてきていて、どうしてもそのギャップは広がってしまうと思う。

 俺なんかが不景気でとか言うと笑われちゃうんだけど、景気が悪くなるとどうしても本来よいサービスを提供してくれるところからお客は離れる。高いからね。だから、安い店とか商品に客がシフトする。そりゃ当然だわな。まあそれでデフレってことになるんだろうけどね。そうすると、よいサービスをきちんと提供するなんてことよりも安くたくさん売ればいいってことを売りにしている店に客が流れる。それがあれでしょ? デフレスパイラルってやつでしょ? ってことはつまり、もともとよいサービスを提供するためにはお金をあまりかけていないお店に勝手に人がやってくるようになるわけ。「安いから」。
 で、そこで「こっちは客だよ?」って叫んだところで「知ってますがなにか?」にしかならないでしょ?
 「そういうこと言いたいならそういうきちんとしたお店に行けばいいじゃん。その金がないからうちきてるんでしょ?」って。

 だから、平林都さんの時にも言ったけど、よいサービスを提供するにはお金がかかるの。まず人数。これ人件費。これが絶対条件。きちんと休んできちんとした労働条件で、きちんとした給料で(高くしろとかではなく、安定してそれなりの手当てなども払ってあげること)、人を雇う。よいサービスの提供にはある程度の時間は絶対に必要。そのためには現場に人数が必要。あとそれなりの福利厚生。ちゃんと休める環境を作ってあげる。別に年間120日補償しろとかそこまでは言わないけど、まとまった休みが年に一回はとれるとかさ。そういうことで、サービス提供側が充実できてその家族が幸せになれて初めて、よいサービスを提供できるわけさ。
 そして今日本のサービスの現場は、そんなことすら守られていない労働環境が「当たり前」になってきてるの。企業の責任もあるし、やっぱり客側にも問題がある。よいサービスを提供できないような店をのさばらせといて「こっちは客だよ?」って言ってもだめ。まあ、この不景気になにを夢みたいな話ししてんだって言われりゃそれまでだけどね。
 デフレスパイラルでしょ。これって。
 そこからの脱却には、そういうことをきちんとしている企業、現場にみんながお金を使えばいい。
 「あそこちょっと高い(正確には適正価格で販売している)けど、感じがいい(物がいい、腕が確かだ)から行こう。」
 ただそれだけの感覚でいいんだよ。本来それが「口コミ」なんだけど、いまや口コミがあまり怖くなくなっている。多少評判が悪くてもある程度人が来てくれるので。それが
 「あそこ感じ悪い(うまくない、下手だ)けど、安いからいいか。」ってね。

 そんでもって結論としては、今現在俺自身がもっともモチベーションの低いサービスマンであるってことかな。
 
 (2/14追記)
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