ミックスボイスというものについて
一昨日くらいから急に寒くなって、というか例年の冬のような気温になって、暖冬にサヨナラをしたようですがいかがお過ごしですか。
CHAGE and ASKA と言えば俺達の世代には絶大な人気の男性デュオです。「誰でも知ってる」と言って言い過ぎではないくらいのヒット曲を数多く持っている、化物のような歌手です。
その相方が事件を起こして逮捕されたのはもう去年どころか一昨年とかそういうレベルの話です。俺は特にアルバムを聴いたりすることもないので、YouTubeでミスチルと一緒に唄ってるアスカかっけーとか思って見てたくらいです。
そのアスカさんのブログがこの10日に急に更新され、電光石火で削除されたというのが話題になってまして、まあ話題になってるのはその内容なんですけど、なぜかTogetterにまとめられてるので一応リンクしておきます
ASKAのブログ(2016.01.09~13公開分/キャッシュ) - Togetterまとめ
長いので相当な覚悟がないと読めないです
削除されたブログの内容についてどうこういうのも今の御時世どうなの、という思いもありますしそもそもそれに興味もないのでどうこう言いませんが、俺が一つ気になったというか「おおそうなのか」と思った所があって、メモです。
私はミックスボイス(表声と裏声を同時に鳴らす)という歌唱法を使っています。
カラオケレベルで歌が上手になりたいなーと思っている俺なんですが、歌い方とか歌唱法とかっていうことをネットなんかで調べていくと、かなりの確率で「ミックスボイス」という単語に出会います。
「地声」と「裏声」の間、みたいなところで、まあ平たく言うと、ミックスボイスが出せるのか、使えるのか、っていうことになると力強い高音が歌えるようになりますよ、みたいに言われていて、カラオケ初心者たちの憧れの存在でもあります。
俺もそれは一時期意識していて、自分なりに調べたり練習したりしたこともあったんですが、結局どんなものなのかわからずじまいで、今は意識しなくなりました。
というのも、歌が好きでプロとまではいかなくとも音楽、歌を続けている友人に話を聞かせてもらったりする機会があるんですが、その中で「ミックスボイスが」とか「ヘッドボイスが」とか「チェストが」とかいう単語を聴いたことがないからです。
結果としてその人の歌唱法がミックスボイスであったりすることはあるんでしょうが、そこを意識して歌う必要など、俺なんかのレベルではまったくないのだろうなーということだと理解しています。
ただ、日本を代表するアスカさんがそのミックスボイスを「表声と裏声を同時に鳴らす」と表現されたことがなかなかおもしろいと思ったんです。そういう感覚の表現は聞いたことがなくて。同時に鳴らす。
それがどういう発声であるのか、感覚的にはもちろん俺にはわからないんですけど、表と裏を同時に鳴らす感覚というか技術で、アスカさんは唄っているのかーと。
野球のイチローが「バットを地面と平行に振るようにしてますね」っていうコメントを言ったとしたら、あまりにレベルの高い話すぎて実感がわかないように、俺もアスカさんの歌唱がどんなもんなのか、想像すらできないわけですけれども。
でもその「同時に鳴らす」というのはミックスボイスを表現する上で初めて聞いたことなので、おもしろいと思ったとこです。
もちろんミックスボイスと言ったところで様々あるのでしょうから、アスカさんの歌唱を、アスカさんはミックスと呼んでいる、ということのほうが近いのでしょうけれども。
それともう一つ、アスカさんのブログの中で
「右側が完全に利き声帯だね。左右の声帯のバランスが非常に悪い。」
それは以前から知っていた。長年の歌手生活の中でそれがさらに進んでいたのだ。思い当たることがある。昔から高音を出そうとすると、左に顔を傾けるのだ。これは単なる癖だと思い込んでいたが、右側の声帯を使うための無意識な動作だったようだ。右側の発達に比べ、左の声帯が極めて幼いということだった。
こんな記述がある。最初の発言部分は医師の言葉だ。
声帯に利き声帯があるのも初めて知ったし、なにより、アスカさんという日本を代表する大ベテラン歌手でも、その辺を意識していなかったということが驚きだった。ただでもこれ、おそらく97年くらいの話みたいなので、20年前、となるとまだ若い頃とも言えるので、そういうところまでは意識を回していなかったのかもしれない。
問題なのは、プロの歌手でも自分の声帯の状態を把握していないことがある、ということで、そりゃ、素人がどうこうってこともありもせんわなー、ってとこです。
アスカさんの話したい内容とは全然違うところで、興味深い話を聞かせてもらえ、とても嬉しかったです。
頑張ります