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群馬県在住のおじさんがブログを書く

もし俺がもし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだらを読んだら

 こういうタイトルはおそらくネット上にうんざりするほどあるんでしょうが、それを2013年も後半に入った今書くのがまた、痛々しくてお似合いじゃねえかってやつですこんにちは

 本ネタってあんまり書かないんですよね。あんまり本読まないから。
 最近は麻生幾という人の小説がやたら面白くて何冊か読んだ。で、また読もうと思って図書館うろついてたらフッと気づいて検索したそしたらあった。それが「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら」だ。岩崎夏海さんの著作だ。もしドラってやつだ。

 なお、以前に本ネタを書いたのはこのへんです

 もしドラといえば二年前前田敦子主演で映画化された、2010年のベストセラーだ。ちょうど謎解きはディナーの後でとか、そういうのが流行した後の話題作。
 岩崎夏海という秋元康の弟子だった放送作家が、AKB48峯岸みなみをモデルに描いたと言われるこの作品が、前田敦子主演で映画化され、いまだに俺の周りでこの小説や映画のことを話題に出す人間が皆無であるという、そういう作品だ。
 前々から気にはなっていて。というのも俺はみーちゃんが好きだったから、そのみーちゃんが早くからスポットを浴びていたというこの作品はどういうものなんだろうという、そういう興味があった。みーちゃんというのは峯岸みなみのことですがなにか。

 水嶋ヒロKAGEROU読んだ時の衝撃ったらなかったですけどね。あれは破壊力があった。あれだけ読むのが苦痛であるって本はなかなかない。つまらない本はたくさんあるけど、読むことが辛いというのはなかなかない。元気でやってるのか水嶋ヒロ北島康介の嫁になったガルネクのPVとか手がけてたけどなあ。

 さてもしドラである。結論としては、思ったよりは楽しく読めた。マネジメント好きだしね。高校野球も少し好きだ。「早実vs駒大苫小牧」なんて最高に面白かった。本ね。
 もしドラは表紙がアニメ絵ってこともあって、小中学生向けの本なんだと思う。内容はすごく薄くていい人ばっかり出てきて物語はわかりやすくて、文章も一文が短くて言葉もわかりやすいものしか使っていない。誰にでも読めて誰にでも理解できるようなそういう小説になっていた。だから2時間くらいで読めると思う。
 なんていうかこう、わかりやすい。修行すればかめはめ波が打てるようになるとか、界王様のところで修行すればフリーザにも勝てるようになるとか、そういうわかりやすさがある。人生の辛さを味わった大人たちが共感するような、自分がなにかをすることによって自分以外の人間がどれだけ苦しむかとか大変な思いをしているかとかいうような、そういうことに思いを馳せる場面が一ミリたりともなく、つまりそれは週間少年ジャンプやマガジンあたりで人気の作品に似てると思った。
 
 とにかく主人公みなみが頭が良いとしか言いようがない。一冊の本を読んだだけでそれを理解し掘り下げ実践し成果をあげるのだ。これほど素晴らしい成功物語が他にあるのだろうか。いや、ない。
 それにしてもみーちゃんをモデルに書いたという割には主人公みなみがポジティブすぎて困る。みーちゃんてかなりネガティブで自分のことを気にしちゃうタイプなんだと思うんですけどね。どっちかってーと高橋みなみをモデルにしたって言われた方が性格的には納得できるような気もするけど、本を読んで理解する能力は著しく低そうだし、彼女の徹底して一貫した精神論を聞いているととてもじゃないけどマネジメントなんかできっこないってところでなんかこう、まあ、物語の世界にあーだこーだ言っても仕方ない。そう、仕方ないのだ。