道ログ2

群馬県在住のおじさんがブログを書く

NHKでステマ特集とかやってたので驚きつつテレビについて思ってることを覚書程度に少し書いておきます

 ネット、というか2ちゃんねるのニュース速報板で「ステマステマ」と連呼されてるのはここ一週間くらいの騒動です。
 俺はアニメとかわからないので事の発端はよくわかってないのですが、どうやら何かのアニメが「ステマ」されてたと。しかもその場所が、いわゆる「まとめブログ」だったので、怒り心頭のニュース速報(ニュー速民)だったわけです。ってすでに意味不明。

 ちょっと一般の? 方々にわかるように説明するほどの体力がないので、詳しくはこちらの記事などをご覧下さい。

 ひとつだけ補足すると、「ステマステルスマーケティング)」と並んで連呼される単語「アフィ(アフィリエイト)」について。
 これは、つまるところ「まとめブログ」のことを指します。まとめブログにはたくさんの広告リンクが貼られていて、そのリンクをクリックしたり、そこから誰かが何かを買ったりすると、ブログの管理人に広告宣伝費が支払われます。その仕組みを「アフィリエイト」といいます。ということです。
 2ちゃんねるの住人は自分たちのレスがまとめられることについてはそれほどの嫌悪感はもっていないと感じています。ただ、気に入らないのは、それによって収入を得ているということについてでしょう。ま、この辺も上記記事に詳しいです。
 あ。ここ、このブログにもアフィリエイト貼っています。Googleと、Amazonですね。一年以上広告を掲載してますが、未だに報酬を受け取れるほどの金額にはなってません。

 ええっとですね。本題はそこではなくて、そのへんから始まった騒動が、早くもNHKに拾われたってのが驚きだったわけですよ。
 早い。すごく早い。
 ネットで騒動になったとしても、テレビのニュースに乗るなんて一瞬、せいぜいワイドショーにちょこっと取り上げられる程度の認識しかないんですが、今回は食べログ問題もあって、報道しやすかったのかなんなのか、思い切ったなあ、というのが正直な感想です。

 さてさて。それでいて、それを観ながら思ったことは以下です。
 そもそも、テレビでステマがいいとか悪いとか言う方がおかしくて、テレビでも雑誌でもなんでも、表立たないように広告すること、または、広告したい商品のライバルを極力排除するということは昔っからやってきてるわけですから、ネットに絡めて案件を拾ったというのは「ずるい」とは思ってます。

 で、テレビなんですが。

 結論から言うと、結局ここでも目的と手段が摩り替わってるな。と。

 俺たちが若くて、一家に一台しかテレビがなかったような時代。
 この頃って、テレビが最大のマーケットだったと思うんですよ。企業にしてみれば、テレビでコマーシャルを流せば、飛ぶように商品が売れるし、視聴者にしてみれば、テレビで宣伝してる商品はいいものだと信じて疑わないような、そういう関係。
 
 俺はテレビ業界の内側はまったく知りませんが、この頃は、テレビがまずあって、茶の間に選んでもらえる番組をつくることが第一だったんじゃなかろうか。と思ってます。
 「とにかくおもしろい番組を作ろう」というテレビマンたちがいて、おもしろい番組だから見ようという視聴者がいて、結果として視聴率が上がった。
 面白い番組だから視聴率が高くて、つまりは市民に支持されてる番組であって、そこにお金を支払う企業はイメージアップにつながるし、そこで目にした商品はやっぱり欲しくなる。購買意欲を掻き立てる。よいものを作ろう、よいものを作る場所にお金を提供しようという姿勢がまずあった。
 良い番組を作りたい。そのためにはお金が必要だ。
 良い番組を提供したい。そのためのお金を払おう。
 おもしろい番組を見たい。おもしろいからみんな見た。
 視聴率が高くなった。

 それがいつの間にか、そのスポンサー料がテレビ局の生命線になった。

 視聴率が高ければスポンサー料をたくさん稼げる
 たくさんお金を払えばたくさん商品が売れる
 たくさんお金を払ってもらうために視聴率の高い番組を作ろう
 とにかく視聴率が稼げる番組を作ることが第一。
 番組はつまらなくなった。

 もはや、おもしろい番組を作る必要はなかった。視聴率が他社より高ければ、スポンサーはお金を払ってくれる。
 とにかくCMを見てもらえるように、CMまたぎの演出を過剰に取り入れた。

 つまらなくなった番組が増えたテレビというマーケットは、衰退した。
 スポンサー収入が減って、流すCMが減って、いつのまにか自局の番組宣伝を流すようになった。痛々しいまでに繰り返し繰り返し、「今晩7時から!」とかいうフレーズが流れた。
 スポンサー企業のライバル社の商品が映像に入っていたら、モザイクで消すようになった。

 もう、何年も前からテレビは宣伝一色のメディアになっちゃったよなー。と、思っていたんですが、つまりはそういうことを思いながら見ていたわけです。
 
 おもしろい番組をつくるんだ! という目的から始まってたのは、おそらく間違いないと思うんです。俺たちも知らないような、そんな昔のことですよね。茶の間にテレビが当たり前になって、チャンネル争いが兄弟姉妹の中で日常的におこなわれていた頃。
 それに比べて今は、巨大になりすぎたテレビ局という会社を支えるだけの収入をなんとか絞り出そうと、あの手この手で視聴者に、スポンサーに媚びているばかり。視聴率が取れた番組が面白い番組だ。というような風潮。

 そんな中でテレビがどの口で「ステマは良いのか悪いのか」って言うんだろうって、不思議でなりません。
 ステルスかどうかはわかりませんが、間接的にスポンサーに一方的に有利な放送を垂れ流しているのが今のテレビでしょう。
 
 というわけで、前々から言ってることではありますが、そういう感覚を抱いているため、俺はテレビが嫌いですし、あんまり観てないです。 
 最近はNHKの西堀裕美アナが好きです。