道ログ2

群馬県在住のおじさんがブログを書く

IS03が発売してたので一言

 はじめに言っときますが、スマホ使ったことありません。無知です。でも言う。

 ケータイwatchから記事をひっぱると、「IS03発売、秋葉原で記念イベント「auの復活が始まる」」ってのが発売当初の記事ですね。
 以下に全文引用させていただきますが、相当好意的な書き方になっているというか、これ以上(以下)には書きようがないというような内容になっております。ちなみに太字は私が勝手にしました。

 KDDIは、シャープ製のスマートフォンIS03」を26日に発売した。東京・秋葉原ヨドバシカメラマルチメディアAkibaでは発売を記念したセレモニーが開催され、SDN48のメンバーも応援に駆けつけた。

 店頭で開催されたセレモニーに出席した、ヨドバシカメラ 代表取締役社長の藤沢昭和氏は、「ヨドバシカメラは皆さんの期待に応えるべく、IS03をはじめ各メーカーの新製品をどんどん提供していく。秋葉原という立地で、流行の先端を行く商品をたくさんそろえていく」と挨拶を述べた。

 KDDI 代表取締役執行役員専務の田中孝司氏は、「10月4日のIS03の発表から2カ月弱、今日発売になり、個人的には感無量。10月の後半から、ネット上で購入宣言をするとバッテリーをプレゼントするキャンペーンを実施したが、昨日で総数は27万件に上った。恐らく、KDDI始まって依頼の数ではないか。心からユーザーにお礼を申し上げたい」と挨拶を述べ、「今日から発売され、値段も明らかになった。ヨドバシカメラの店頭ではタッチアンドトライのキャンペーンも開催される。これから、本当のKDDIauの復活が始まると期待している」と意気込みを語った。

■ 3月末にAndroid 2.2へアップデート
質問に応える田中氏

 セレモニーの後に報道陣からの質問に答えた田中氏は、「本当にありがたい。9割ぐらいが機種変更だが、まだ待っていてくれたことに感動している」と、auユーザーの期待に高さに感動している様子を語った。IS01は発売後に在庫不足となっていたが、「今回は、発表から時間が経ったが、準備ができたのではないか」と供給体制が改善しているとし、「予約が予想以上で、あたふたしている面もあるが、頑張ります」と意気込みを示した。

 端末については「ハイエンドのスマートフォンは出ているが、本当の意味で日本人が好む機能が入っているのはこれが初めて。コンビネーション液晶など、細かいところにかなり気を使っている、通好みの機能が入っている」と日本のユーザー向けをアピール。一方、Androidのバージョンアップへの対応では、「IS01Android 1.6のままで少し怒られているが、メモリ容量が足らなかった」と、IS01については技術的な問題でバージョンアップを断念したことを改めて示した。 IS03については、「春、3月末近辺に(2.2に)アップデートする」とアップデート時期を示し、「これからも、新しいバージョンが出てくれば、ハードウェアスペックが合う範囲においてはアップデートしていく方針」とした。

SDN48から4人が登場

 セレモニーではこのほか、スペシャルゲストとして、AKB48の姉妹グループとして活躍するSDN48から、大堀恵KONAN加藤雅美伊藤花菜の4人が登場。SDN48は11月24日に初シングルをリリースし、日韓同時にCDデビューを果たしている。メンバーの大堀恵は、「今日デビューしたIS03にとても親近感を感じています」と挨拶すると、「いま、レディー・ガガのCMが流れていますが、私たちのCDのタイトルが “GAGAGA”ということで、勝手ながら運命を感じています」と会場の笑いを誘いながら、新端末のデビューをアピールした。

 ヨドバシカメラマルチメディアAkibaでは、IS03を予約したユーザーに対して引渡し可能な時間帯を明示しており、26日の朝は行列で混乱することもなく購入・契約手続きが進められていた。なお同店では、26日朝の開店時、数や色に限りがあるものの、当日販売分の在庫があると案内していた。


 ・・・だ、そうです。
 なんだろうこの、全体から湧き上がってくる、田舎の町内会の運動会的なのどかさ。
 必死に盛り上げようとする販売店を裏目に、勝手に陶酔しているKDDIの人と、そこそこの仕事にありつけた感で満たされているっぽい出遅れアイドルたち。

 とりあえず気持ちを整理して、まず俺が最もがっかりした点は、この発売セレモニーの行われた場所。ヨドバシカメラなんですね。つまり、家電量販店。auショップじゃないんだ。ということ。です。
 うろおぼえですみませんが、アイフォンが話題になった時、銀座だったかどこだったかのソフトバンクショップの行列かなにかがかなり取り上げられていたと思うんだけど、あれはよかったんだよね。すごく。アイフォンという未知のものを宣伝するのに、最高のキャリアイメージアップにつながった。すげえと思った。「そうか!アイフォンはソフトバンクショップで買うのがいいのか!」って思ったよ。みんな。ん? アップルストアだったけ? わかんねけど、でも、ブランドイメージがすごくあった。

 で、今回のその、なに、「auの本気」とかいうのがようやく見られるのかと思ってたら、なぜか発売セレモニーを秋葉原ヨドバシとか。いや、ヨドバシが悪いとかそういう話じゃなくて、さ、KDDIさんは、昔から「auショップ」ってのを大切にしてきてくれてたよな、って勝手に思い込んでた俺がいて、反省したってことさ。そうじゃなかったんだなー。って。
 携帯電話キャリアといえば、ドコモ、auソフトバンクですけど、その中で、キャリアショップの展開に一番早くから気を使っていたのはきっとKDDIでしょう。
 質といえば間違いなくドコモショップが一番ですが、ドコモはどちらかというと、以前は大型のドコモショップを要所要所に構えて営業する、という戦略でした。つまりは、集約化ですね。「ちょっと遠いけど、大きなショップがあって、スタッフは揃ってるし、行けば大体のトラブルは解決する。サービスもいい。だけど、時には待ち時間も長く、往復の異動時間を考えると、携帯ショップに行くだけで半日費やしてしまうこともしばしば・・・」というような感覚。

 で、それに対してKDDIは、集約化ではなく、分散化を図りました。とにかく、数を出店する。一元化して平面で管理することにより、より利便性や即時性を高めることを目指した。コンビニのように携帯屋があれば、いいのに。と。
 なぜなら、携帯電話は、生活から切り離せないツールになったどころか、機能しないことによるデメリットの方がはるかに大きくなってきてしまったからだ。

 だから、以前から同一市町村の中でも複数店舗のauショップがあったりしたし、どこそこでもそこそこ均一のサービスが受けられたりした。

 ちなみに蛇足だけど、NTTドコモは、関東やら九州やらとのれんわけしていたのだが、auKDDIブランドで全国展開しており、古くから関東から東北だろうが九州だろうが、どこに行っても分け隔てなく店頭でのサービスを受けることができたのだ。(まあ、東と西で提供しているプランが違ったりした時代もあったんだけどね。昔)
 ドコモの場合は「支社またぎ」なる鬼門があったもんだ。そもそも全国統一料金を作り上げたのだってKDDIだろうて。

 さてさて。まあ、そういうことで、auショップっていうのは、質はともかく、以前より数多く展開されてきた。そして同時に、auブランドは、いち早い全機種3G化、また前衛的なデザインや斬新なサービス、若者の圧倒的な支持などを背景に、一気に30%近いシェアを掴み取った。
 丁度その頃、携帯は国内飽和状態に陥り、「シニア層」にむけた簡単ケータイ、また「ジュニア層」にむけたジュニアケータイなどが取りざたされた時期でもある。時を同じくして、ソフトバンクというケータイキャリアが国内に誕生し、vodafoneが日本から消えた時期でもあった。

 一気に、携帯電話市場が戦乱期に入ったのであった。
 tukaというブランドがなくなり、一時的にauが盛り上がり、その後、MNPがスタートした時期でもある。
 成熟期を長く経験することがなく、各キャリアともに、混迷期をてさぐりで歩きはじめる羽目になった。

 今である。

 結果、どういうことになっただろうか。
 答えとすれば、ここ数年の間に、ドコモショップも、ソフトバンクショップも、ものすごい勢いで増えた。ということだ。規模を小さくして、数十坪の店舗で、販売はもちろん、料金プランやオプション変更、故障相談修理受付、解約などにいたるまで、ほぼすべてのサービスを提供できるような「場所を増やした」のだ。
 そしてその裏では、スーパーの片隅、靴屋さんの片隅、本屋さんの片隅でほそぼそと携帯を売っていたような、「専売店」が、あっという間に消えてなくなっていった。
 
 携帯電話会社は、顧客のアフターフォロー、サービスを重視し、成長期のような「とにかく売ってなんぼ」という考えを改め、ようやく動き始めたのがここ近年のキャリアショップへの注力というところなんだろう。これはとてもよいことに思えた。
 俺が最後に受講したマナー研修では、機種変更というシチュエーションを取り上げ、「またauをご検討いただきありがとうございます。」と感謝の気持ちを伝えるという話があった。とてもよいことだと思った。販売店にしても営業にしても、ずっと以前から機種変更が冷遇されている現状には辟易していたからだ。それが、MNPが始まってしばらくしてようやく、研修部門だけかもしれないが、機種変更の重要性を形に表して示してくれたのだ。ちょっと感動した。だけど、まあ、全体的にはまだまだ新規やMNP加入に重点を置いていて、機種変更にはなんの特典もなし。優遇もなし。なんだけどね。

 いやー。IS03まったく関係ない話でここまでひっぱっちゃったんだけど、とにかくさ、そういうセレモニーとかは、キャリアショップでやってあげればいいのによー。どこだかにKDDIの直営ショップがあるんだから、そこでやれっての。せめてデザイニングスタジオでやれよなー。
 たしかにヤマダが100%ソフトバンク寄りだから、ヤマダ以外の量販を少しでも取り込みたいって気持ちがあるんかもしれんけどさ、それは意識しちゃだめだろ。ドコモショップの足元には及ばないとしても、すくなくともソフトバンクショップよりは、auショップの方が体力あるんだろうから、正攻法で攻めるべきだね。

 とりあえず、最後にIS03の今後を予言。IS03てかauスマホですね。
 こけます。おそらく。かなりの大コケします。
 メーカーに60万台発注したということらしいですが、これはおそらく当初からの約束事じゃないかな。最近だとiidaなんかのデザインケータイがそういう作り方をするらしいんだけど、どれだけ売れても(売れなくても)メーカーに発注する数を決めて作らせるってやつ。メーカーにしてみれば、作っただけ確実に売り上げになるので心配はない。よくデザインケータイとかが一気に値崩れ起こすのはそういう仕組みだからです。メーカーにしてみればこれほどやりやすい仕事はないでしょう。実際の評価に関らず仕事ができるという。リスクを負わずに製造販売ができるわけです。キャリアはそこまでしてでもイメージを築いてくれる商品を販売したがるわけです。
 ああ、まあ、それはともかく、auスマホがこけちゃうのは、やっぱりまだ「スマホが必要」と感じる人が少ないということです。ガラケーを捨ててスマホという選択をするユーザーってのは、そんなにいないってこと。さらには、そういう人ってのは大体もうアイフォンとかギャラクシーとか持ってる。その人たちがあえてIS03を選択するというのは非常に少ないと考えられる。
 それから、auは、スマホを出しすぎた。選択肢を広げることによって、目的意識があいまいなユーザーは「迷った。」迷った挙句、決められないし、迷ったおかげでガラケーも選択肢に入った。

 アイフォンが売れたのは、それは、スマホではなく、アイフォンだったからみんな買ったんだよ。スマホが欲しいなんて思った人は少ないだろう。でも、アイフォンが欲しいって思った人はたくさんいたんだよ。

 というわけで、auスマホちゃんは惨敗でしょう。そして、ガラケーちゃんも、同じように惨敗でしょうね。。。