道ログ2

群馬県在住のおじさんがブログを書く

交通事故直後の国道

 仕事が終わって帰ろうと車を走らせていて、あと5分くらい、という深夜の国道で、パトカーが道を塞いでいた。どうやら直進できないようで、無理やり右折させられた。
 事故かな? と思いながら、てきとーに左折して、もいっかい左折して元の国道に戻ったら、まだ事故の地点を通過していなくて、事故現場の目の前に出てしまった。

 なんだか前も後ろもパトカーに塞がれていたので、閉店後で真っ暗な本屋に車を入れた。
 よく見るとなんだか消防車や救急車が待機していた。
 「大きな事故か?」
 と思って田舎の真っ暗な国道に目をやると、なんとセレナみたいなワンボックスカーのお尻がガードレールの上に乗っていた。
 暗いのと、なんだかあまり近づいてはいけないような気がしたので良くは見えなかったし見なかったが、そうとう激しかった事故のようだった。
 救急車のストレッチャーもまだ道路に置かれていた状態で、「○○病院!」という救急隊の声も聞こえたので、まだ車内に人がいるようだった。おそらく、救出に手間取っていたのだろう。現場は静かな状態で、なにかかちゃかちゃと金属音がしているくらいだったが、人のうめき声のようなものは聞こえなかった。だが、その状態で救急隊の慌てたような叫び声も聞こえなかった。
 深夜と言うことで野次馬は俺を含めても5人程度。結構住宅がある地域だったのだが。警察官が野次馬に「危ないですので下がって。家に戻ってください。」といらいらした様子で声をかけた。
 俺はなんとなく「見ていたい」というか「見てみたい」衝動に駆られたのだが、同時に「見てはいけない」または「土足で踏み込んではいけない」というような感覚に激しく襲われて、その場を離れた。
 丁度本屋の駐車場が一本裏の道までつながっていたので、そこから事故現場を通り過ぎた国道に出ることができ、家に帰ることができた。
 なぜ俺は「そこにいてはいけない」ような感覚に襲われたのだろうか。と考えてみた。すぐに答えはでた。
 現場の状況から、相当激しい事故・・・相手が見当たらなかったので自損なのか衝突なのかはわからないが・・・だったと思われ、救助も困難している状況にも思われた。それなのに慌てることのない現場の救助隊員。まあ、プロからしてみればよほどの状況でないと慌てることはないのだろう。俺は素人だからわからないんだけど、でも、そう。「もしかしたら」という、最悪の事態を想定してしまったからだ。しかもそれは、状況を見る限り、相当の確率で的中してしまうかもしれないからだ。
 外れてしまえばいい。そして、「シートベルトすげー!」って驚かせてくれればいい。「素人がいらん心配すんなボケ」って突っ込まれればいい。
 切に願う。今日のニュースで群馬県の国道で未明、自動車事故がありました、と流れないように。大したニュースバリューのない事故でありましたように。



 追記

 10月8日。調べてみたらニュースになっていたようでした。
 後日エントリはこちら